今回は、ビジネスマンが仕事を進める際のスキルとして「ロジカル思考」を紹介している書籍を紹介します。
本書はAmazon Kindle Unlimitedで見つけたものです。
読んでみた理由は
- タイトルにインパクトがあった
- GAFAの部長に転職する人はどんな仕事の進め方をしているんだろうと興味を持った
というものです。
ちなみにAmazon Kindle Unlimited会員であれば、無料で読めますよ。
読んだ結果ですが、仕事をロジカルに進める上で、眼から鱗なコンテンツが盛りだくさんという感想です。
また、伝えたいメッセージごとに節が短くまとめられていて、非常にテンポよく読むことができました。
すぐに実践できることばかりなので、とても参考になりました。
そんなビジネススキルが満載の本書を紹介します!
本書の概要
本書は「寺澤伸洋」という筆者が書いたものです。
筆者の経歴はタイトル通りですが、日系企業を経てGAFAのうちの1社に部長として転職をしたという紹介がされています。
ネット情報ですが、GAFAのうちのアマゾンジャパンが筆者の転職先だという噂です。
筆者が若い頃働いていた会社で、筆者が上司Nさんから教えてもらったロジカル思考を紹介しているのが本書の中身です。
その17年間の中で最も僕が成長したのは20代半ばから30代前半に経営企画本部、特にそこの本部長だったNさんに直接教えをいただいていた時だったのです。
40歳でGAFAの部長に転職した僕が20代で学んだ仕事に対する考え方
すぐに実践できる!ロジカルな仕事の進め方
考えるということ
美味しいカレーの作り方
ビジネス書なのに何言ってんだ?
と思われる方もいらっしゃると思います笑
これは「全体像を見て仕事を進める」ということを意味しています。
「仕事という名のカレー」をどう調理するかという話です。
美味しいカレーを作るといっても、様々なシチュエーションを考慮する必要がありますよね。
(誰が食べるのか?どんな調理工程を経る必要があるのか?何の材料を使用するのか?どんなお皿を使って提供するのか?その場の雰囲気は?… 等)
それら全体を把握したうえで、抜けもれなく事象を考えて調理する(業務を進める)必要があるという考えを説明したものです。
「考える」とは「要素分解」すること
仕事を進めるためには、全体を把握したうえで、その中の詳細を考えていく必要があります。
先ほどのカレーの例ですが、「美味しいカレーを作り方の全貌」をまず考え、それを関係する項目ごとに「分解」していくということです。
全体を分解する際には、深く掘る前に広く見て、「思考範囲を広げていくこと」も重要です。
その時に大切なのは視座を高く持ち、全体を俯瞰することだと書かれています。
視座が低いと、自分の周りのことだけしか考えられません。
「本部長ならどう考えるだろう。社長ならどう考えるだろう。」と考えるクセをつけることで視座を高く保つことができます。
悩むな、考えろ
何かを思い浮かべることは「考える」でも「悩む」に分けることが出来ます。
これって、同じことをしているようで「頭の使い方が違う」んですよね。
まだ起こっていない将来に対して、どうしようかなと「悩む」のは時間の無駄で、心配をしているだけでは何も前には進まないという考えです。
不安に対して、自分は何を心配しているのか?その心配をなくすためには何をすればよい?を「考える」ことで、物事を前に進めることができます。
思考はまずA3の紙に鉛筆で
思考を練るフェーズでは、紙に思考をまとめることでアイデアを網羅的に見ることができるという考えです。
考えをすぐにパワーポイントにまとめようとしてしまうと、アイデアの思考が止まってしまいます。完成品としてきれいな状態にしようという思考が働いてしまうからです。
まずは自由度の高い紙にまとめてみることが重要です。
また、本書では「A3」の紙をお勧めしています。大きな枠があることで、アイデアの網羅性を広げることができるからです。
話の粒感を揃えよう
話の階層を課題の大きさごとで「大項目、中項目、小項目」のように整理するという考えです。
粒感が異なる話を並べて議論することって気持ち悪いんですよね。
本書に書かれている例では、遠足の準備の例を挙げていますが、「食事→内容→おやつ→値段」と粒感を分けている場合、
一番上の粒感である食事の話をしているときに、おやつの値段の話をしてしまうと、話の粒感が変わってしまい、議論がすり替わってしまうという考えです。
人に伝えるということ
ポイントを押さえて話す
人は「意識しないといけない点がいくつあるか」を事前に把握していると、意識を集中することが出来る そうです。
それを達成するために、あらかじめ自分の中で話のポイントを箇条書きで考えておいて、それを相手に伝えるということが重要です。
確かに、何か話をするときに区切りがなくだらだらと話す人っていますよね
会議の進め方
会議とは、何かを決める場所
会議は「決定、報告」の2つを達成するためにあるものです。逆にこれが出来ない会議はやる意味が小さくなってしまいます。
作業の進捗を確認するためだけにメンバーを集めて拘束することに、どれだけの意味があるのか?進捗の報告だけをするのであったらメールでよいですよね。
決定をするために誰を呼ぶのか?を考えることも重要です。
また、定例会などの会議中に出た疑問を何でも宿題にするのではなく、その場で多少時間を使ったとしても終わらせてしまう方がよい とも書かれています。
宿題の答えが出てくるまで1週間待つよりも、その場の10分間で解決する方がプロジェクト全体を考えた時に、はるかに効率的だというものです。
ホワイトボードに目的を書こう
会議の目的を書いておくことで、いつでもゴールに立ち返ることができます。
どの会議でも、議論が白熱する中で、目的やゴールを忘れてしまうものです。ホワイトボードに書いておくことで、一目で目的を確認することが出来るため、議論の脱線を防ぐ役割があります。
また、その目的に対して会議の主催者(ファシリテーター)は自分なりの結論を持って会議に臨む必要があります。
Nさんの仕事進め方
とにかくホワイトボードに書く
自分のアイデアをまとめるために、会議中に全員の思考を合わせるために、
何に対してでも自由度の高いホワイトボードが非常に有効だという考えですね。
色んな部署に散歩にいく
情報は自分から取りに行くという考えです。
今動いている話が関係者全員に共有されるまでって、それなりにきれいな形にされてから共有されます。
そうすると何が起きるかというと、その話が自分の耳に入ってくるまでにかなりタイムラグが発生してしまうんですよね。
そのタイムラグをいかになくすかが重要となります。
人に仕事を頼む時は背景を全て話す
Nさんは「全体感を持っている人からじゃないと、自分が思うようなアウトプットは出てこない。」と言っています。
確かにそうですよね。
仕事を依頼したと自分では思っていても、認識の違いで手戻りが発生したら、それこそ時間のロスが発生してしまいます。
完璧さよりスピード重視
完璧さを求めすぎると、仕事の効率が悪くなるという考えです。
依頼された仕事が50%くらい完成した段階で相手に見てもらうのがコツです。
その段階で大まかな方向性の確認をしてもらった方が後々の手直しが少なくなるからです。依頼主の意見を聞いて対応する時間もできますしね。
完璧さを求めすぎる最悪のケースは、時間をかけて資料を作成して、締め切り間際に相手にドンっと送り付け、終わったつもりでいたところを大幅な修正をくらう というケースですね…
本書では、仕事を「火のついた爆弾」にとらえています。
自分のやるべきことをサッとやって、次の人に回してあげないと爆発してしまいます。爆弾を1個持っているときにに、他に2,3個火のついた爆弾が来ると全部を処理できずに爆発していまいますね。
おわりに
以上、「40歳でGAFAの部長に転職した僕が20代で学んだ仕事に対する考え方」を紹介しました!
このブログ中で私が述べたのは、本書の中の一部を抜粋したものです。
全ての内容を知りたいという方は、ぜひ本書を手に取ってみてください。
余談となるのですが、
実は私も直属の上司から「本書で書かれているような考え方をしなさい」とよく言われています。
その上司は非常に仕事ができる方なのですが、やはり優秀で仕事ができる人は同じような思考プロセスで物事を考えているんですかね。
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